板木の寸法

唐長に代々伝わる板木は、シルクロードを渡って伝えられたユーラシア大陸文化の世界的背景のあるものから、日本文化の中で独自に洗練されたものまで多岐にわたります。花鳥風月や幾何学文様などさまざまなものがあり、数百年・数千年にわたり世界を駆け巡ってきた文様の世界観は、江戸時代から手を加えられることなく板木に息づいています。

唐長の板木は、十二枚張りと呼ばれる襖一枚のおよそ1/12の寸法のものが多数を占めており、その他に十枚張りや、五枚張り、六枚張り、ヤキモチ板などがあります。十二枚張りのほとんどが江戸時代のもので、縦が約九寸五分、横が一尺五寸五分の寸法、十枚張りは明治・大正期のものが多く、縦約一尺一寸五分、横一尺五寸五分となり、これらの板木はほとんどが朴の木に彫られています。