唐紙師トトアキヒコ従事の寺社仏閣

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無鄰菴への奉納唐紙

無鄰菴への奉納唐紙

無鄰菴は、明治期の元老・山県有朋が造営し、昭和の時代に京都市に寄贈。国の名勝にも指定されている貴重な文化財です。庭は、丹念に手入れされていますが、建物の破損や腐朽の進みが激しく、京都市長も何とか手を打たねばならないと思案されていたので、京都市民として何かしら文化貢献できないものかとお話させていただきました。
現場立会いの中、損傷が激しいものを16点に渡り全て寄付することにしました。また、唐紙のみならず、下地の調整や表具費用なども全て私どもで寄付させていただくことになりました。
文化財の維持とともに、ほんまもんの唐紙の価値や魅力を、国内外からお越しの皆さんに楽しんでいただき、京都の文化を未来へと橋渡しする思いで、この仕事を引き受けさせていただきました。

無鄰菴は1903(明治36)年4月21日に日露戦争直前の日本の外交の行く末を決める歴史的な会合が、伊藤博文、小村壽太郎、桂太郎、そして無鄰菴の山縣有朋の四者、いわゆる無鄰菴会議が開かれた場です。激動の時勢とは、裏腹に長閑で静かなこの散策の庭を生み出した有朋公はどのような思いで手がけたのでしょうか。丹精こめて日々手を入れ、管理されている植彌加藤造園さんに庭を案内していただいた時に印象に残ったのが庭をめぐり歩く敷地の一番奥の方にある滝の袖でやさしく揺らぐシダでした。シダは有朋公が好んでいた植物であったということを教えてもらいました。

実際にどのような唐紙を選択するか協議するにあたり、母屋2階の座敷に座った際、私が真っ先に思いを馳せたのは、視界のはるか遠く、庭の奥で滝の側で風にそよぐシダの風景でした。この思いから、私は無鄰菴の唐紙は、信夫(しのぶ)文様をベージュがかったやさしい雲母染め地に雲母を調合した白摺で手がけることにしました。

2018年春に唐紙は無事、奉納。
後日、京都市長ご参加のもと、寄付受納式が行われました。
市長は「有朋公も喜んでいるだろう。末永く多くの人を感動させると思います」と挨拶されました。
また、「一見、脇役ともいえるシダをメインに持ってくるところにあなたの哲学を感じます」と、大変嬉しい言葉をいただき、この日、トトアキヒコは、文化財の保存、維持の功績が認められ、門川大作京都市長より表彰を受けました。

(唐紙師トトアキヒコ)

築300年以上の武家屋敷「枩倉家」の修復とリノベーション

武家屋敷 枩倉家

とても記憶に残る仕事でした。
なにしろ、納めた唐紙の美しさがきっかけとなり、築300年の家全体を改修することに繋がったのですから。

ある日、アトリエを訪ねてこられた方は、築300年の由緒ある武家屋敷を受け継ぐ娘さんでした。その家の襖には、私たちの先祖代々に伝わる雲鶴文様の唐紙があり、従来と同じような仕上げで修復をさせていただきました。
雲母摺の「雲鶴」の唐紙は、昔ながらの歴史を語る槍掛けのある空間に納まりました。唐紙は、品格あるその空間にぴったりと寄り添うかのように、以前と変わらずそこにあり続けています。
ちなみに、枩倉家に数百年存在していたこの雲鶴文様は、二条城本丸御殿に納めているものと同じ文様の唐紙でした。参考写真は、2017年6月私が京都市との立会いで撮影した本丸御殿の襖です。修復のために閉館中の真っ暗な中、懐中電灯での撮影のため、色や質感は異なりますが、二条城では緑青色染め地に金摺が用いられています。

修復した唐紙以外の襖には、他にも娘さんと共に選んだ文様の唐紙を納め、トトブルーとよばれる青い唐紙も相談を受けて手がけることになりました。
結果的に、300年の磁場が宿るとても力強い建築の中に、新旧あわせた唐紙を収めるという娘さんと私の試みは、うまくゆき、伝統的な唐紙と今の時代の美を顕した唐紙を融合させたこの空間は、たいへん興味深い世界として、私たちの目の前に現れたのです。
娘さんとは、伝統と今を未来へ継承する立場を担う者同士、意気投合し、今も良きおつきあいをさせていただいております。

この仕事にはつづきがあります。
唐紙を納めた後に、ご家族でお喜びいただけたのですが、お母さまが、唐紙の品格と美しさに周囲がそぐわないということになり、なんと今度は部屋と建物全体のリノベーションに取り組むことになりました。
その後、母娘さんたちの美意識のもとに、伝統的な大和棟(高塀造)は、耐震性を高めて補修され、越前の拭き漆、金沢伝統の群青壁など、私どもの唐紙とともに本物の質感を堪能する建築として見事に甦りました。

(唐紙師トトアキヒコ)

武家屋敷 枩倉家 板木:雲鶴
武家屋敷 枩倉家 二条城本丸御殿:雲鶴の唐紙
武家屋敷 枩倉家 枩倉家:雲鶴の襖

東京スカイツリー「江戸一目図屏風復元唐紙」

2012年
東京スカイツリーの第一展望台にある「江戸一目図屏風復元唐紙」を手がける。

臨済宗妙心寺派 烹金寺

2011年11月
350年ぶりとなる臨済宗妙心寺派烹金寺の落慶法要の唐紙を手がける。

養源院 俵屋宗達の重要文化財「松図」の唐紙修復

2010年12月、2011年12月
養源院、重要文化財である俵屋宗達「松図」の修復を二年半がかりで手がける。

雲母唐長の唐紙修復・東京スカイツリー「江戸一目図屏風復元唐紙」

緑青の地色に金色の丸龍の唐紙。
片面は俵屋宗達の松図の修復、片面は江戸時代の唐長先祖の唐紙で表裏となっている。この宗達と共する文化財の襖の修復唐紙を手がけさせていただくにあたり、十一代目とも相談し、いろいろ試行錯誤の上、100年、200年と時代を遡った当時の色あいで唐紙をつくりあげた。伏見城から移築された聖天歓喜天さんの部屋はこの唐紙で囲まれている。養源院の松図修復唐紙は、ぼくが生涯語りつげる誉れなる唐紙となった。江戸時代の先祖が仕事を残してくれ、お寺さんがこれまで守り伝えてくれたおかげで、今回仕事する機会を頂けたということを忘れてはならない。

つづくということはつづける人がいるということ。

この唐紙が、この先も100年、200年と伝わり人々の心の安らぎにつながり、見守ってくれることを心から願う。
先祖の唐紙の修復というものは、調べたり想像したり…なんだかいろんな対話をするようでもあり、困難さはあれども、ぼくには、なんだか楽しい仕事のように思えた。

やがて、ぼくたちの子孫がまたこの龍の唐紙に挑む日が来るのだろう。

(唐紙師トトアキヒコ)

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