ミズハ
ミズハ

ぼくは素晴らしい唐紙に超越したチカラを宿したいといつも願っています。それは時代も国も民族をも超えてゆくチカラと言えます。

カミさまと唐紙の通り道となれたらいいのに、と思います。

そのためには、自分を可能な限り透明にすることです。 ぼくの手ではなく、自然に生まれるもののほうが、尊く思えます。いつも水のカミさまと共に唐紙に向き合うのです。

が、しかし一方では、

祈りも迷いも強さも弱さも願いとともに作品に宿る。
自然でありたい、自然そのものを表したいと願うぼくは、できるだけ我を消そう、消そう、透明になろうと思うのだけど、その気持ちが、強ければ強いほど逆に無から遠ざけてしまう気もしていた。
そもそも無になろうと思うことが、無ではない。
だけど、今はその微細な精神のゆらぎそのものが作品に現れるのもまた、自然なことだと思えるようになった。

なぜなら、ぼくの存在もまた自然の一つだからである。

前人未到の美術展の会期を終えた今のぼくはそう思えます。

「いのち」シリーズ、「星に願いを」、「季風の道」につづく新作「ミズハ」シリーズ。
しふく刷りによるトトブルーと渦の印象的な世界は、唐紙師トトアキヒコ作品の新しい目印となることでしょう。
(トトアキヒコ)

唐紙の美 トトアキヒコの世界
雲母の旋律 – 400年のひととき –
美術展出展作品

会場:相田みつを美術館
会期:2014年9月9日(火)~10月5日(日)

唐紙師 トトアキヒコ

唐長の文化を継承する唐紙師。従来の唐長の唐紙を継承した襖や建具、壁紙、唐紙を用いたパネルやランプなど、現代の暮らしに合うさまざまな唐紙を制作している。唐紙をアートにした第一人者であり、唐紙の芸術性を追求し、点描とたらし込みを融合させ自らの指で染めていくトトアキヒコ独自の技法「しふく(Shifuku)刷り」や「風祈」から生まれる深淵な青い唐紙作品は、八百万の神様や精霊とともに手がけた詩情が宿るスピリチュアルな<トトブルー>と愛され、公共、商業施設、個人邸に納め続けている。

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雲母唐長(KIRA KARACHO)唐紙師・トトアキヒコ