時空ノ樹
時空ノ樹

伝統とは常に今

過去を継承することが継承ではない。
今、ぼくたちが未来に向けて前進すること以上に過去を讃える手段はあるのだろうか。
本当の継承とは、種子が宿るのだ。
未来へと繋げてこそ、伝統の継承といえる。

過去からの継承として、古今烏丸のファサードでもある天平大雲。
未来への継承として、平成の百文様プロジェクトの百文様紋。
過去と未来、この2つの文様を流水でつなぎ、豊穣と繁栄がつづくことを祈った作品。

天平大雲は、雄大な雲魂が連なる吉祥文様であり、実りと豊穣を表す。
百文様紋は、平成の百文様プロジェクトのシンボルとなるlegacy(レガシー)文様。
渦巻きの力が宿る生命樹の中に百(多様性)が繁栄しつづけるという祈りを込めた。渦は、変化と再生の象徴、百は、たくさんという意味と八百万の神々が宿る唐紙の精神世界を表す。下部の根は、目に見えぬものに対する敬意と感謝の念を表すとともに、ルーツの継承、伝統と歴史を表した。全体を包む桃のフォルムは、繁栄を表すとともに、イザナギ、イザナミ伝説にもある厄よけの力。
邪気祓いと開運、変化と再生、繁栄を願い、モノゴトが継承されることを祈る文様。

2019年秋
唐紙師トトアキヒコ

唐紙師 トトアキヒコ

唐長の文化を継承する唐紙師。従来の唐長の唐紙を継承した襖や建具、壁紙、唐紙を用いたパネルやランプなど、現代の暮らしに合うさまざまな唐紙を制作している。唐紙をアートにした第一人者であり、唐紙の芸術性を追求し、点描とたらし込みを融合させ自らの指で染めていくトトアキヒコ独自の技法「しふく(Shifuku)刷り」や「風祈」から生まれる深淵な青い唐紙作品は、八百万の神様や精霊とともに手がけた詩情が宿るスピリチュアルな<トトブルー>と愛され、公共、商業施設、個人邸に納め続けている。

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雲母唐長(KIRA KARACHO)唐紙師・トトアキヒコ